7月1日より大田区の肺がん検診を行っています。
当院の所属している蒲田医師会では、令和2年度の肺がん検診の結果は以下の通りでした。
受診者数:男性5699 女性:7497
要精密検査になった方:男性307 女性327
がんが見つかった方:男性4 女性3
がん以外の疾患の方:男性149 女性144
要精密検査になった方:男性307 女性327
がんが見つかった方:男性4 女性3
がん以外の疾患の方:男性149 女性144
男女ともに40歳以上が肺がん検診の対象です。50歳以上で「喫煙指数」が600以上の場合、ハイリスク群となります。
喫煙指数は、
「1日に吸うたばこの平均本数」×「喫煙年数」
で計算されます。
例えば、1日にたばこ20本を30年吸っている場合には喫煙指数が600となりハイリスク群です。
肺がんは現在、日本人のがんによる死亡数のトップを続けています。しかし、症状の出ないうちに検診を受診し、早期のうちに治療すれば約8割が治るようになりました。
大田区の肺がん検診を活用して、肺がんの早期発見から早期治療につなげましょう。
肺がん検診に用いられる胸部X線画像は、肺・心臓・左右の肺の間にある縦隔などを平面画像として表し、画像の濃淡や臓器の形をチェックして異常を探します。胸部X線画像では、異常がない肺は黒く、心臓や肋骨などは白く写し出されます。肺に癌や炎症などの異常がある場合は、白い影として現れます。胸部X線検査では、肺炎・肺結核・気胸・心拡大など、肺がん以外の病気を発見することもあります。
検診結果が「要精密検査」だった場合、精密検査=癌ではありません。精密検査を受けた方のうち、実際に癌と診断されるのは100人に1人程度です。検診結果が「異常なし」だった場合、今回の検診では心配する点はありませんが、これは現在肺がんが「全くない」ということではありません。ご自身の症状や危険度に応じた追加検査や経過観察が必要です。