コラム

2025.10.30

血圧の日内変動と早朝高血圧

血圧には日内変動があり、昼間の起きている時の血圧に比べて、夜間の血圧は10~20%低下するのが正常型とされています。それ以外は日内変動の異常があると判断されます。特に、夜間から早朝にかけて血圧が異常に上昇する「モーニングサージ」は、脳卒中や心臓病の発生リスクが高くなります。早朝高血圧の危険因子には、アルコール・寒冷・血管スティフネス増大などがあります。血管スティフネスの増大とは、血管が弾力性を失い、硬くなった状態を指し、脈波伝播速度という検査で比較的簡便にチェックすることができます。

よくあるご質問(FAQ)

Q.「モーニングサージ」とは何ですか?
A.モーニングサージとは、早朝の起床前後に血圧が急に上がる現象のことです。脳卒中や心筋梗塞の危険度が高いことが分かっており、寒い朝やお酒を飲んだ翌朝などに起こりやすい傾向があります。

Q.モーニングサージを防ぐには、どんな対策がありますか?
A.就寝前の飲酒を控える、朝起きてすぐの寒暖差に注意する(暖房や衣類で調整)、急に動かずゆっくり起き上がるなどの対策が考えられます。また、お薬(降圧薬)を朝と夜どちらで飲むか医師と相談して調整するのも効果的な場合があります。