血圧の指標には、収縮期血圧(上の血圧、最高血圧)、拡張期血圧(下の血圧、最低血圧)、脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差)などがあります。収縮期血圧は高くないけれど、拡張期血圧だけが高い場合、お薬による積極的な治療は推奨されていません。その理由として、拡張期血圧よりも収縮期血圧の方が脳卒中や心臓病の発生との関連性が強いこと、拡張期血圧だけが高い人は若年者から中年者に多いため短期的には脳卒中や心臓病を起こすことが少ないことが挙げられます。
しかし、拡張期血圧だけが高い人でも、将来的には収縮期血圧が上昇して治療対象となることが多いため、定期的な血圧のチェックを継続し、生活習慣の修正に取り組むことが必要です。
よくあるご質問(FAQ)
Q.「上の血圧」と「下の血圧」は、それぞれ何を意味しているのですか?
A.「上の血圧(収縮期血圧)」は心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力。
「下の血圧(拡張期血圧)」は心臓が拡張し血液をためているときの圧力。
どちらも心臓や血管の状態を知る大切な指標です。
Q.下の血圧(拡張期血圧)が高い場合は、心配しなくてもいいのでしょうか?
A.いいえ、下の血圧(拡張期血圧)も重要です。若年者から中年者では、収縮期血圧があまり上昇せず、拡張期血圧だけが高くなることが多くあります。将来的には上の血圧(収縮期血圧)も上がってくる傾向があるため、「下だけ高い」段階でも、生活習慣の見直しが必要です。
Q.「脈圧(みゃくあつ)」とは何ですか?
A.脈圧は上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)の差のことです。例えば、収縮期血圧が150で拡張期血圧が80の場合、脈圧は150-80=70ということになります。脈圧が大きいほど、動脈硬化が進行して血管の弾力が失われている可能性が示唆されます。















